街歩きをしながら自然の趣そのままに切り取った建築写真です。
SINGA宝塚クリニック。『患者さんが「本来の自分の人生を取り戻す」ためのサポートに重点を置いています。(公式HPより抜粋。)』完全予約制のがん検査・治療を提供している専門クリニックで、例えるならば西洋医学的なスポット・対処療法的治療ではなく、東洋医学的な身体・精神・環境連鎖から本来の治癒を模索し続けている林院長が代表を務めています。
SINGA宝塚クリニックの正面エントランス。建物から外構までこだわり抜いて設計建築されており、通院患者のプライバシー性や心理的な安全性が確保されていることが誰の目にもわかります。
美麗な洋館。レンガタイル特有の重苦しさを白を基調としたセカンドカラーで軽快に躱し、洋館らしい外灯やバルコニーのレイリング、外構やエントランス回りなど抜け目ないトータルコーディネートが施主の清廉な趣向を表すようです。洋館にはなくてはならない軒下装飾も全面に施されています。自然災害に対するリスクも考慮した屋根材や寄棟の採用など、日本的建築の組み合わせが街並みにも馴染んでいることがわかります。
玄関周りの温かみ溢れるテクスチャーが主役でありながら、縦横に広がりを持たせた構想の業あり住宅。
白い箱型にブラウンのサッシ、サッシ周りに装飾木枠、ブラウンの瓦屋根とジブリに出てきそうな住宅。
切妻・寄棟・片流れ+ルーバルと3者三様の屋根形状でありながら、「窓の連続性」という共通項がある街並み。
同じ設計会社が手掛けたであろう3棟。裏手にももう3棟あるのでおそらく6棟分譲と考えられます。三者三様に凹凸のあるファサードで心地よい立体感を演出しつつ、切妻と寄棟の組み合わせに加えてレンガ調タイルと塗り壁の2TONEで見た目にも機能性にも優れた家に仕上がっています。
うるささを感じさせない外観・外構を織りなす多種多様なテクスチャーや、ごろっとしたロックガーデンに美しい植栽群。広々とした敷地に惜しみなく理想を詰め込んだ1棟といえます。外壁にサイディングを採用していることを考慮したであろう軒の奥行や、プライベートに配慮オープン側(写真正面側)の開口部設計など、施主の想いと設計士の配慮がシナジーとなって完成した、まさしくモダン「住宅」そのものです。